カテゴリー: 声明

  • 「『吉田寮自治会』名義の入寮募集について」に対する抗議声明

    京都大学
    学生担当理事・副学長
    村中 孝史 殿

    吉田寮自治会
    2022年2月22日

    「『吉田寮自治会』名義の入寮募集について」に対する抗議声明

     

     京都大学学生担当理事・副学長村中孝史氏は2022年2月14日、京都大学公式HP上において「『吉田寮自治会』名義の入寮募集について[1]」なる文書(以下、当該文書)を発出した。当該文書は複数の誤解を招く表現・誤謬を含むため、本自治会はこの文書について撤回を求めるとともに、京都大学当局に対して強く抗議する。

    (「基本方針」について)

     当該文書において村中理事は、「吉田寮生の安全確保についての基本方針」(以下、「基本方針」)に吉田寮自治会が従わないことを以て非難しているが、これがそもそも見当違いである。「基本方針」は、大学当局と吉田寮自治会が積み重ねてきた合意文書である確約書において、「吉田寮の運営について一方的に決定せず、自治会と話し合い、合意のもとに決する」と定められていることに反するものであり、無効なものであると本自治会は指摘し続けてきた。つまり、「基本方針」で求める寮生の退去は、正当性のない大学当局の一方的な主張に過ぎないのであり、それに従わないことを以て本自治会を非難するのは、単なる誹謗中傷である。

     その上、本自治会は、現棟の老朽化対策のための一時的な退去を含めた包括的かつ建設的な提案を大学当局に対して行った[2]。こうした提案をも却下して訴訟を起こし、現棟の老朽化対策すなわち寮生の「安全確保」を遅延させているのは、大学当局の方である。こうした点を捨象した当該文書は、吉田寮についての誤った情報を流布する印象操作と言わざるを得ない。

    (入寮募集について)

     本自治会が行う入寮募集は、2015年に大学当局と本自治会において結ばれた確約[3]に基づいて実施している。この確約とは大学当局と本自治会との間で交わされた合意文書のことであり、入退寮選考権が本自治会に帰属することについての合意は1971年に浅井学生部長(当時)と交わされた確約以来引き継がれ続けてきた。最新の確約の内容を改訂する新たな確約が結ばれていない以上、この合意は今も有効であり、したがって本自治会の行う入寮募集は京都大学当局との合意に基づく正当なものである。当該文書はこの事実を無視し、あたかも本自治会が根拠なく入寮募集を行っているかのような表現を行っているが、これは事実に即していない。

     また、本自治会の行う入寮募集について「無責任」と形容するにあたり、もし仮に入寮に社会的・物理的危険が存在し得るということを指しているのであれば、これは不当であるだけでなく悪質かつ不誠実な言及である。訴訟により学生の住環境を脅かし、また大学当局と寮自治会との間で結ばれた確約によって定められた「吉田寮の補修」を行わず補修サボタージュによって吉田寮現棟の老朽化を促しているのは大学当局であるにも関わらず、本自治会に責任転嫁することは、それこそ「到底容認できない」ことである。

    (訴訟について)

     2019年、大学当局は本寮を構成する建築物の一部を対象として明渡請求訴訟を提起しており、現在裁判が進行中である。この訴訟に関しては、本寮の運営について一方的な決定を行わないとした確約に反しており容認できず、本自治会は一貫して訴訟の取り下げを求めている。

     さて、現在吉田寮に居住している本自治会構成員について、進行中の訴訟における債務者[4]は吉田寮現棟への居住を確認された者であり、その現棟居住を妨げる法的な制限は現状存在しない。にも関わらず、上述した文書のような形で本自治会構成員の行いについて「不法」であると表現することは事実に即しておらず、また多大な誤解を生じさせるという点からやはり悪質かつ不誠実である。

     また、本自治会は2022年春期入寮募集を行う旨を本寮公式HP[5]上にて発表しているところであり、2019年春期以降の入寮募集は上記訴訟とは関わりのない本寮西寮(2015年竣工)に限って実施すると公表している。村中理事が何をもって「不法」と断定しているのかは不明だが、少なくとも吉田寮現棟・食堂明渡請求訴訟の対象となっていない本寮西寮への居住・新規入寮が「不法」であると表現される根拠は存在しないはずである。西寮の存在を隠蔽し、本自治会への事実無根の偏見を助長するこのような文書は再三述べているように悪質かつ不誠実なものである。

    (入寮募集の責任について)

     以上を鑑み、当該文書は、「不法」というワードによって、本寮への入寮を考える者に対して危機感を煽り、入寮への道を閉ざすことが目的であると推察される。一般に学生寮が学生の福利厚生施設であることは言うまでもないが、その福利厚生を享受できる学生数をこのような形で大学当局自らが減じている事態を、本自治会は深く憂慮している。大学当局が現棟の具体的な老朽化対策を含めた将来的なプランを示さないまま無責任にも寮生を退去させようとする中、本自治会には福利厚生施設維持の観点から入寮募集を継続し、未来の学生に対しても福利厚生施設の門戸を開く責任がある。

    (最後に) 

      本自治会は当該文書の撤回を求めるとともに、このような形での寮運営の妨害を止めるよう抗議する。大学当局が第一に行うべきことは確約に基づいた本自治会との交渉の再開であり、合意形成を経ずにこのような文書を発出することのないよう強く求める。

    [1]https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news/2022-02-14-1
    [2]2019年2月20日「吉田寮の未来のための私たちの提案」https://www.yoshidaryo.org/archives/seimei/495/
    [3]150121確約書https://www.yoshidaryo.org/archives/kakuyaku/397/
    [4]2019年1月・3月に京都地裁により執行された占有移転禁止仮処分による。
    [5]https://www.yoshidaryo.org/

  • 2021年9月25日:211014裁判報告集会(対面集会)を開催する理由について

    211014裁判報告集会(対面集会)を開催する理由について

     京大当局が一方的に定めた「在寮期限」(2018年9月30日)から、三年の月日が過ぎようとしています。2019年4月に始まった建物明け渡し請求訴訟は、現在も継続中で、2021年10月14日には第九回口頭弁論が開催されます。この長期に渡る一連の廃寮化攻撃によって、私たちの学業や生活は妨害され、破壊されています。

     この吉田寮をめぐる裁判は、法人化以降の大学がごく一部の経営陣によって私物化され、トップダウン式経営による大学の営利企業化が進んでいることなどの問題を背景としており、学生の福利厚生の縮小や管理強化などを含めた、「学問の機会均等」や「学ぶ権利」という点で憲法違反であるような重要な問題を孕んでもいます。その上、大学法人化以降初めての学生寮を相手取った裁判であるという性格上、この裁判の結果がこれ以降の他の学生寮との裁判において、判例として適用されることになります。このように、吉田寮明け渡し訴訟は、吉田寮自治会と京大当局の単なる局地的な争いではなく、今後の大学における自治や自由の在り方とも大いに関係しているわけです。

     更に、2020年以降拡大の一途を辿る新型コロナウイルス感染症は未だ終息の気配を見せておらず、多くの人々が様々な要因による経済的な困窮を余儀なくされています。このような状況下で、差別的な入寮資格の制限がなく、低廉な寮費で住むことができる福利厚生施設としての学生自治寮の重要性は益々高まっています。にもかかわらず、京大当局は学生の福利厚生よりも利潤追求的な経営判断を優先し、学生のセーフティネットを破壊しようとしています。京大当局は、感染症流行下で住居を失い、学業や研究を断念せざるを得ない学生を生じさせるという悪質性を自覚しているのでしょうか。

     そして問題であるのは、大学当局が、恣意的に特定された訴訟当事者を対象とした法的措置によって、この問題を秘密裏に終わらせようとしていることです。このことは、上述のような吉田寮の公益性や、吉田寮が従来より広く学内外に開かれた自治空間であることを志向し、実際に様々な人々が関わってきたことを無視しています。
     私達はこのような状況に抗ってきました。毎回の口頭弁論期日には裁判報告集会を開催し、裁判で提出された書面や進行状況に関する情報、吉田寮「在寮期限」の様々な問題性、また同時並行的に京大で進行している問題、それらに関わる多様な当事者の思いなどを、広く発信・共有し続けてきました。
     しかし、残念なことにこのコロナ禍においてすら寮生を叩き出すための訴訟が取り下げられず、淡々と進行してしまっている一方で、それに抵抗するための情報発信や交流といった取り組みは、感染症の影響によって強い制約を受けている、という現状があります。私達は、このままでは密室的に、吉田寮生の追い出しと実質的な廃寮化が決まってしまうという強い危機感を抱いています。

     私たちはこのような状況下にあって、感染症対策ガイドラインの作成をはじめとした寮内における感染症対策は元より、オンラインツールを用いた情報発信に尽力してきました。
     しかしながら、それだけでは十分にはこの裁判の実情や不当性が発信されているとは言えない、と考えています。オンラインによる集会や交流会は、遠隔地に住む人などが参加しやすい利点がある一方で、ネット関連インフラへのアクセシビリティや住環境によって異なる参加のハードルがあります。また、できることなら吉田寮で直接相対することで、寮生や現場がもつ空気感を共有したいという思いもあります。加えて、実際に寮内感染症対策の一環としてのイベント開催の停止や寮外からの来寮制限等の措置が長期化する中で、これまで寮外から吉田寮を支援してきた人々が関わりにくくなったり、吉田寮の重要な側面である寮内外とのつながりを意識しにくい状況が形成されつつあります。こうしたことを踏まえて、2021年6月以降、刻一刻変化する感染症流行状況に留意しつつ、イベントや来寮停止の措置を一部緩和する対応を取ってきました。対面での集会は、寮内外をつなぐ一つの機会となる意義も大きいと考えています。

     もちろん対面集会にも、特に現在は感染症罹患のリスクの点から、人によって異なる参加ハードルがあります。それでも、上記の理由から、分断された人々が互いに対面で情報共有や交流を行う機会を作ることも必要だと考えるのです。吉田寮では、独自のガイドラインを策定するなど慎重に準備を進めてきました。今回の口頭弁論期日には、各種の感染症対策を講じた上で、対面での集会を実施することを予定しています。

     そして何より京大当局に対しては、引き続き、感染症流行下で学生の住居を奪うこの裁判を即刻中止し、当事者との交渉を再開することを、強く要求し続けます。

    2021年9月25日
    吉田寮自治会

  • 2021年8月26日の吉田寮現棟・食堂明渡請求訴訟の開催並びに、その報告集会(対面形式)の中止について

    吉田寮に関心を持っていただいている全てのみなさま

    【吉田寮現棟・食堂明渡請求訴訟について】

     吉田寮は京都大学の学生寮であり、現在およそ120人の寮生が住んでいます。ご存知の方も多いかもしれませんが、吉田寮で居住し生活する寮生に対して、2017年12月に京大当局は一方的に「在寮期限」を定め、寮生の追い出しや学生寮での活動制限を画策してきました。2019年4月に京大当局は、当時吉田寮に居住していた京都大学の学生およそ100人のうち20名のみを被告とし、住居としている寮の建物から追い出すことを目的とした明渡請求訴訟を提訴しました(2021年3月の追加提訴により、現在の被告は43名となった)。この裁判は、2020年にはコロナ禍による口頭弁論延期を挟みながら現在も続いており、2021年8月26日には第8回目の口頭弁論が京都地裁にて行われます。

     一方、2020年以降は新型コロナウイルス感染症という未曾有の感染症が世界的に流行しており、まだ画期的な治療法などは確立されていません。2021年8月25日現在では、京都府内を含む各地で感染者数は過去最大を更新し続けており、医療資源の逼迫により新型コロナウイルス感染者を含む体調不良者は十分な医療を受けられず、救急医療などの医療資源にアクセスできず、症状が悪化したり亡くなる人も増えています。

     コロナ禍が引き起こした状況として、感染流行阻止のためとは言え、経営活動が縮小され、働き口が無くなって収入が減った人達が増えています。この状況に対して十分な経済保障が為されているとは言えず、貧困層が増えたり、危険を承知で感染の恐れのある労働現場に行かなければいけない人達も大勢います。

     それだけではなく、人と直接会うこと、話すことは控えるべきだとされてきた状況で孤立したり、日々の楽しみを「不要不急」だと言われ自粛している人達も少なくありません。

     なぜ、この状況で、この期に及んでまだ、「寮生を住居から追い出すための裁判」を京都大学当局は続けているのでしょうか?

    未曾有の感染症流行下で住居から追い出されるかもしれない、勉学・研究を継続できなくなるかもしれないと不安を抱える学生を意図的に作り出すことについて、その悪質さや危険性を、京都大学は本当に分かっているのでしょうか。

     私達は元より、学生を寮から追い出すことを目的としたこの明渡請求訴訟を批判し、取り下げを要求してきました。現棟の老朽化対策や、現在の吉田寮の在り方について仮に京大当局が希望する変更点があるのなら、その旨をまず寮に居住する当事者である吉田寮自治会と話し合って進展させるように、一貫して要求してきました。

     我々は引き続き、この吉田寮・現棟明渡請求訴訟の取り下げ、吉田寮自治会と話し合うことを京大当局に対して求めます。そして改めて、感染症流行下で寮生の住居を奪うことを目的としたこの危険な裁判が、即刻中止されることを望みます。

    裁判所が、口頭弁論の中止や延期をすれば良いのではないかと思われるかもしれません。しかし、2020年3月からの半年間、新型コロナウイルス感染症流行のために口頭弁論が中止となった期間が実際にありましたが、その間も原告・被告間の書面のやり取りによって裁判は進行し続けるということが分かりました。口頭弁論なき裁判の進行とは、吉田寮についのて扱いがよりいっそうの密室で進んでしまうことを意味しています。よって、今の状況おいて必要なのは、ただ口頭弁論の中止や延期だけではなく、裁判自体の取り下げなのです。

    【8月26日口頭弁論の報告集会開催について】

     吉田寮は、京都大学学生の福利厚生施設としてだけではなく、広く学内外から人が集い、協力して自治活動を行う地域のコミュニティスペースとしての役割も担ってきました。

     2017年12月の京大当局による寮生追い出しの「在寮期限」通告以降、吉田寮での自治活動を共に担ってきてくれた人達や、新たに関心を持ってくれた人達がたくさん、吉田寮の存続を願って取り組んだり支援をしてきてくれました。

     現在、京大当局に起こされている現棟・食堂明渡請求訴訟は、当事者を原告(京大当局)と被告(寮生・元寮生43名)に限定し、当事者外とされた人達からの関わりを難しくしたり、裁判で行われていることについての情報を遮断してしまう性質のものです。

     私達は、このように吉田寮に関する当事者を「訴訟的当事者」に限定されてしまう状況に抗い、裁判で提出された書面や進行状況に関する情報を広く発信し続けるために、毎回の口頭弁論期日の度に、裁判報告集会を開催して来ました。

     今回の裁判報告集会は、対面にて開催する予定でした。長引く感染症流行の中で、吉田寮への関心が薄れていく現状に抗い、改めて裁判そのものの不当性をアピールする契機とするためにも、吉田寮自治会では開催に向けて独自のガイドライン作成など、慎重に準備を重ねてきました。しかし、新型株の流行、京都府の医療現場の現状などが急速に悪化していることを鑑み、今回の対面集会は中止し、引き続きオンライン集会のみの開催を行うことを決定いたしました。中止の決定に至った経緯、理由などは、下に詳細を記します。

    【開催形態について】

    ●オンライン集会(動画形式)

    8月26日(木)13時公開(1時間半程度)

    形式:Youtube動画(URL: https://youtu.be/uMZI3gzugmA)

    なお、上記動画URLは数週間残りますので、その間はいつでも視聴可能です。

    ●オンライン交流会

    8月26日(木)19時から

    形式:ZOOM(各自、ZOOMのミーティングルームに参加できる環境をご準備していただきますようお願いします)

    途中入退場自由です。

    今回の集会も、対面開催は行わずオンライン形式の集会のみを開催します。

    感染症流行下において、人と人がどのように繋がるか、コミュニケーションを行うかは、私達の誰しもが直面し悩んでいる課題です。

     直接空間を共有しないオンラインの形式ならどうでしょうか? 確かに、人が集まる場所を特定の地域に限定しないことにより、コロナ禍以前いつも開催場所としていた吉田寮や京都市内から遠隔の地域にいる人達や、外出が困難な人達と、寮内や京都市近郊に住む人達との間には、参加にかかる条件が同じという利点はあります。しかしながら、オンラインによる集会や交流会への参加にかかるハードルは、やはり人ぞれぞれに違います。帯域幅の広いネット環境を用意できる経済力や、落ち着いて参加できる住環境を持っているかどうかによって、参加者が選別されてしまいます。また、オンライン企画の参加者にとっては、人と直接遭わずに住む安心した環境かもしれませんが、その環境を用意するための、機材を作る工場労働者、通信回線を作り工事をする整備士などに感染リスクを外部化しているだけかもしれません。

     対面集会を開催する際には、主催者や参加者に感染リスクが伴います。

    吉田寮では、2020年4月より感染症対策の一環として、寮生の手洗い消毒、マスク着用、寮内で感染者が発生した場合の連絡体制やロックダウンに備えた準備を継続してきました。また、公開イベントや寮外からの来寮を停止していました。これらの感染症対策によって、2021年8月現在まで、吉田寮内からの新型コロナウイルス感染者は2021年1月に発生した1名に抑えられましたが、同時に、吉田寮の情報を寮外へ伝える力が弱くなり、関心を持って吉田寮を支えてきてくれていた多くの人達に対して寮に関わりづらくさせてしまう効果もありました。この状況を危惧し、2021年6月から公開イベントの受け入れ再開・寮外生の来寮停止の緩和といった方針を寮自治会として決めましたが、昨今また変異株の隆盛により、感染症のリスクは上がっています。対面集会については、当日まで中止の可能性があると宣伝して来ました。

     8月25日夜の段階で吉田寮内から感染者が出ていないこと、また残念ながら8月26日の裁判が行われることより、吉田寮自治会は対面での裁判集会を開催する予定でした。

    新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、寮自治会が主催する裁判報告集会について、「吉田寮自治会感染症対策ガイドライン」に基づき、次のいずれかに該当する場合は、原則として中止または延期の判断を行うものとしていました。

    ・吉田寮生が新型コロナ陽性、もしくは濃厚接触者となった場合

    ・吉田寮生に発熱などの体調不良者が出た場合

     今回、対面集会の開催中止の決断に至った理由として、京都府を含む日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大が、新株も伴って急速に進行していることがあげられます。先日京都府医師会を筆頭に、京都府の新型コロナウイルス感染症重症患者受入医療機関が連名にて声明を発表しました。

    新型コロナウイルス感染症拡大による医療のひっ迫について

    京大医学部附属病院長 “すでに医療崩壊” 強い危機感示す

     本声明において、京都府が医療崩壊に陥ろうとしている現状が、改めて訴えられています。新型コロナウイルス感染症患者の入院がままならなくなるだけでなく、通常医療が逼迫されているのが現在の京都府の現状です。スーパーやデパートといった、日頃の買い物でさえも控えてほしい、との声明が病院連盟から発されている現状、吉田寮が対面集会を本当に行うべきであるかどうかについて、寮自治会で直前まで検討が行われていました。

     先述の通り、対面での集会にはオンラインの集会では達成し得ない事項が多くあります。しかし、こうした現状を踏まえて総合的に判断した結果、対面集会を中止することにしました。

     対面集会を楽しみにしていただいていた方々には、大変申し訳ありません。そして、当日というタイミングで中止を発表したことについても、大変申し訳ないと考えています。同時に、吉田寮自治会としても対面集会を開催できないことを、大変残念に思います。感染症の流行が落ち着いた折に、改めて対面集会を開催すること、そして、集会に多くの方々が来てくださることを、心から楽しみにしております。

     なお、本日は、この状況下でなお裁判を続ける京大当局への抗議をこめて、京都大学本部構内時計台前で、テントを出し、抗議・情宣活動をいつも通り行います。こちらでは、屋外でオンライン集会の上映会も行います。

    2021年8月26日 吉田寮自治会

  • 吉田寮での公開イベント開催における感染症対策ガイドライン

    吉田寮での公開イベント開催における感染症対策ガイドライン(2021/06/21~)

    2021年6月21日 吉田寮自治会
    第一次改訂:2022年2月22日
    第二次改訂:2022年6月8日
    第三次改訂:2022年10月14日
    第四次改訂:2023年4月5日

    2021年6月20日の京都府における緊急事態宣言終了を受けて、寮内スペースを使った公開イベントの開催停止措置を、緩和しました。以下に示すガイドラインを踏まえた企画については、寮自治会の協議を経て承認された場合開催できることとしています。

    主催者・参加者の行動に関するガイドライン

    1、イベント主催者

    ・主催者は対外イベントを再開することで吉田寮が負うリスクについて十分留意し、吉田寮における感染拡大防止に努めることに責任を負い、周知を徹底する。
    ・主催者は、参加者を募る際には、当該イベントが吉田寮自治会の定める感染拡大防止ガイドラインに準拠して行われることを明記する。
    ・消毒用アルコールを用意する。
    ・過度な密集が起きないようにする。
    ・適宜、会場の換気を行う。
    ・寮内において新型コロナウイルスの大規模なクラスター化などが懸念される際は、コロナ対策Cからの中止等の要請に従うこと。
    ・飲食を伴うイベントを実施する場合は、食前・食後の手洗い・うがい・消毒の徹底や食器の共有の禁止を呼びかけるなど、飲食を伴うことで発生するリスクに注意しそれを抑制することに努める。

    ※コロナ対策Cは、寮内の感染症対策関連業務を扱う吉田寮の一機関です。連絡先はこちら : yosidacovid19 [at] gmail.com

    2、イベント参加者

    ・事前に発熱や体調不良を感じた場合は、イベントへの参加を控える。
    ・主催が行う感染拡大防止のための指示に従う。
    ・ 飲食を伴うイベントに参加する場合は、食前・食後の手洗い・うがい・消毒を徹底し、食器の共有をしないなど、飲食を伴うことで発生するリスクに注意しそれを抑制することに努める。

  • 2021年1月10日:吉田寮生の新型コロナウィルス感染について(第2報)

    吉田寮生の新型コロナウィルス感染について

    2021年1月10日
    吉田寮自治会執行委員会

    2021年1月1日(金)、吉田寮生1名が新型コロナウィルスに感染していることが判明しました。保健所による調査の結果、最終的に吉田寮生のうち3名が濃厚接触者として認定されました。3名とも保健所の指示に沿って検査を受け、全員陰性であるとの結果が出ました。

    吉田寮では、引き続き保健所の指導に基づいて、可能な限りの居室待機措置を取るとともに、濃厚接触者及びその可能性がある寮生の隔離と共有スペースのゾーニングを行い、寮内で感染が拡大することを防ぐべく寮運営を行っております。

    今後も保健所等と連携し、引き続き寮生の安全確保と感染拡大防止に努めてまいります。また、当該寮生やその関係者等が特定され人権が侵されることが無いよう、個人情報の保護に留意した対応を行ってまいりますので、ご理解とご配慮をお願いします。

    ※第1報はこちら→2021年1月3日:吉田寮生の新型コロナウィルス感染について

  • 2021年1月3日:吉田寮生の新型コロナウィルス感染について

    吉田寮生の新型コロナウィルス感染について

    2021年1月3日 
    吉田寮自治会執行委員会

    2021年1月1日(金)、吉田寮生1名が新型コロナウィルスに感染していることが判明しました。当該寮生は京都市のコロナ相談窓口に相談の上で、1日(金)に抗原検査を受けた結果同日陽性が確認され、保健所からの指導に基づき、現在は寮外の施設で隔離状態にあります。保健所による聞き取りの結果、現時点で吉田寮生のうち3名が濃厚接触者であることを確認しており、今後保健所の指示に沿って検査を受けることを予定しています。

    吉田寮では「吉田寮における新型コロナウイルス対策と京都大学への協力要請」(2020年4月1日)にあるように、マスクの配布や消毒液の設置などの一般的な感染症対策に努めてきた他、寮外生の立ち入りの制限、寮内見学や寮内スペースを使った公開イベントの停止、入寮面接における感染対策(※)、体調不良者の把握、寮生が感染者・濃厚接触者になった場合のガイドライン作成、食料備蓄など、様々な形で新型コロナウィルス感染拡大を防止し寮生の安全を確保するための取り組みを行ってきました。現在寮内では、可能な限り全寮生の2週間の居室待機措置を取るとともに、濃厚接触者及びその可能性がある寮生の隔離と共有スペースのゾーニングを行い、寮内で感染が拡大することを防ぐべく寮運営を行っております。

    こうした状況でありますので、関係者の皆様には短時間であっても不要不急の来寮を控えていただくよう、ご協力お願い申し上げます。

    今後も保健所等と連携し、引き続き寮生の安全確保と感染拡大防止に努めてまいります。また、当該寮生やその関係者等が特定され人権が侵されることが無いよう、個人情報の保護に留意した対応を行ってまいりますので、ご理解とご配慮をお願いします。

    ※ 「2020年春季入寮面接について」(2020年3月6日)及び「2020年秋季入寮面接について」(2020年8月17日)

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    追記(2021年1月10日)
    続報「2021年1月10日:吉田寮生の新型コロナウィルス感染について(第2報)

  • 2020年11月20日:201001要求書に対する京都大学役員一同の無回答への抗議声明


    201001要求書に対する京都大学役員一同の無回答への抗議声明

    2020年11月20日

    吉田寮自治会

    さる10月1日、我々吉田寮自治会は、京都大学役員一同(以下、役員一同)に対して、話し合いの再開と確約の引継ぎ、そして裁判の取り下げを求める要求書を提出し、回答期限を10月31日に定めた[1]。しかし、回答期限が過ぎたのにもかかわらず、役員一同は回答を示していない。
     
    このような役員一同の態度は、民主主義の重要な要素である話し合いを軽視する非民主主義的なものであると言わざるを得ない。また、我々は回答を示せない場合、その理由について説明することも求めた。だが、京大役員はその理由についても、厚生課窓口職員の後ろに隠れて、何一つ説明していない。
     
    これが「自由」や「話し合い」を重んじる大学の姿なのだろうか。そうではないだろう。また決定権をもたない窓口職員に寮生への対応を押し付けることは、役員らより弱い立場に置かれている大学職員に対する著しく不当な労働力の搾取である。
     
    我々は、このような役員一同の非民主主義的かつ労働搾取的な、卑怯極まりない態度に対し、厳重に抗議するとともに、直ちに裁判を取下げ、確約を引継ぎ、話し合いを再開することを要求する。

    [1] 京都大学吉田寮自治会(2020)「2020年10月からの京都大学役員一同への要求書」https://www.yoshidaryo.org/archives/seimei/1065/

  • 2020年10月1日:2020年10月からの京都大学役員一同への要求書

    京都大学総長 湊 長博殿
    男女共同参画、国際、広報、渉外(基金・同窓会)担当理事 兼 副学長 稲垣 恭子殿
    研究倫理、研究公正、研究規範担当理事 兼 副学長 北村 隆行殿
    国際渉外、海外同窓会担当理事 久能 祐子殿
    研究、評価、産官学連携担当理事 兼 副学長 時任 宣博殿
    総務、労務、人事、危機管理、施設担当理事 平井 明成殿
    教育、情報、図書館担当理事 兼 副学長 平島 崇男殿
    財務、入試担当理事 兼 副学長 村上 章殿
    戦略調整、企画、学生、環境安全保健 担当理事 兼 プロボスト 兼 副学長 村中孝史殿

    2020年10月からの京都大学役員一同への要求書

     吉田寮自治会は、本日2020年10月1日より京都大学の役員となる皆さまへ以下の通り要求します。2020年10月31日までに回答してください。なお、やむを得ない事情により期限までに回答できない場合は、その理由と共にいつまでに回答できるかを吉田寮自治会までお知らせください。

    1、老朽化対策を含む今後の吉田寮のあり方について、団体交渉を含む、寮自治会など当事者との話し合いを再開すること

    2、吉田寮自治会と歴代役職者が締結してきた確約を引き継ぐこと

    3、寮生・元寮生を被告とした建物明渡請求訴訟を取り下げること

    以下、それぞれについて詳細を述べます。

    1、老朽化対策を含む今後の吉田寮のあり方について、団体交渉を含む、寮自治会など当事者との話し合いを再開すること

     これまで吉田寮自治会は、寮生など当事者間の「話し合いの原則」を軸としながら、差別や抑圧を可能な限り減らし学生の学ぶ権利を確保することを目指して、京都大学の学生寮として責任ある自治を担ってきました。性のあり方や国籍による入寮資格の制限を撤廃し、福利厚生の門戸を吉田寮自治会が主体的に広げてきたことは、その一例です。

     他方、大学執行部が一方的に寮のあり方を決め、その決定を居住者である寮生に押し付けることは、学生の生活実態にそぐわない運営を招く危険なものにしてしまいます。実際、京大学内の他寮において近年寮費の大幅な値上げが行われたり、当局が管理する留学生寮では在寮年限等が厳しく制限されている現状があります。

     川添信介・前学生担当理事は「全学生への公平な福利厚生の提供」を主張しましたが、それは役員会が一方的に定める画一的な基準によって安易に達成されるようなものではなく、多様な属性をもつ居住する学生自らが話し合いに主体的に参加することが重要であると考えます。吉田寮に関する問題については、寮自治会など当事者の意思が尊重され、当事者との対話と合意形成の上で決定される必要があります。

     2015年までの数十年間、寮自治会と大学当局は、公開の場での話し合い(団体交渉)を通じて合意形成をはかり、その内容を確約書として取り交わしてきました。話し合いを公開の場で行うのは、双方の間に大きな権力差があることを認識し、また吉田寮に関係・関心をもつ多様な当事者を話し合いの場から排除しないためです。実際にこの合意形成プロセスを通じて、吉田寮食堂の補修・新棟の建設(2012年に確約締結、15年に完了)など、吉田寮に関する問題は大きな進展をみてきました。

     しかし2015年に就任した川添信介・前学生担当理事は団体交渉を「『話し合い』とはかけ離れた異常なもの」だと断定して出席を拒んだ上、過去に締結された確約書は「半ば強制されたもの」で「機関決定を経ていない」ため無効である、と一方的に主張してきました(注1)。しかし、具体的にどの団体交渉について、どのような事実に基づき「異常」だというのか、確約のどの部分がどのような根拠で「半ば強制された」ものなのか、明らかにしていません。これは、これまで長きに渡り、丁寧に当事者と話し合いを積み重ね確約を締結してきた、当局の歴代責任者の主体性を全否定することでもあります。なお確約書の有効性は大学当局側の文書にも証左があります。例えば2015年には、吉田寮自治会からの公開質問状に対して杉万俊夫・元学生担当理事名義で公式に回答がありましたが、その中身は、明らかに寮自治会との確約が有効であることを前提としています(注2)。

     川添信介・前理事は、団体交渉を否定した上、寮自治会が当局側の条件(時間制限・人数制限・一切の傍聴を認めないなど)を受け入れることで実現した非公開の場での話し合いにおいてすら、「意見は聞くが合意形成はしない」と言い放ち、たった2回で話し合いを打ち切りました。総じて前執行部は、当事者との対話をあまりに軽視する姿勢であったと言わざるを得ません。

     吉田寮自治会は、団体交渉を含む方法によって、当事者との話し合いを再開し、現棟の老朽化対策など、吉田寮の今後のあり方について協議を再開することを要求します。なお新型コロナウイルス感染症が流行している現状においては、オンラインツールを利用するなど感染症対策に留意した新たな話し合いの形式についても双方の協力の下模索したいと考えています。オンラインを駆使してより多くの人が参加できるように開かれた形で行うなど、従来のあり方に囚われない形での発展的な形式での話し合いを是非とも共に模索してみませんか。

    (注1) 2018年8月28日 川添信介理事『「吉田寮生の安全確保についての基本方針」の実施状況について』

    (注2) 2015年8月17日 杉万俊夫理事『吉田寮自治会からの公開質問状に対する回答』https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/about/events_news/office/kyoiku-suishin-gakusei-shien/kosei/news/2015/150817_1.html

    2、吉田寮自治会と歴代役職者が締結してきた確約書を引き継ぐこと

     確約には、「大学当局は吉田寮の運営について一方的な決定を行わず、吉田寮自治会と話し合い、合意の上決定する」(項目1)とあります。これは、大きな権力差のある二者間での話し合いが対等なものであることを保障するための努力の一つの表れです。当局の歴代責任者は、大学当局と吉田寮自治会との間に権力差があることを真摯に受け止めていたからこそ、こういった項目が含まれる確約を遵守し、できる限りその権力差を是正するように尽力して来たのです。吉田寮の今後のあり方を決めていく上で、本確約が引き継がれることは絶対不可欠です。

     確約には、「吉田寮自治会と確認した本確約の全項目について、次期の副学長に責任をもって引き継ぐ」(項目17)と明記されています。大学の責任ある交渉主体である理事・副学長が約束したことが、責任者が交替した途端に一方的に無視されることがあってはなりません。本項目に基づき、これまで数十年に渡り、大学当局側の責任者が交替する度に確約は引き継がれてきました。直近の確約は、2015年2月12日に杉万俊夫・元学生担当理事との間で締結されたものです。ところが2015年11月に就任した川添信介・前理事は、確約の引き継ぎを拒み、上述のように確約の有効性自体を否定するようになりました。これは過去長きにわたる当局と寮自治会双方の努力を無に帰そうとする暴挙です。

     吉田寮自治会は新執行部に対し、まず2015年の確約の引き継ぎを行うことを求めます。繰り返しますが、確約書は責任と権限をもつ大学理事との合意事項を記したものであり、一方的に内容を変更したり、破棄することは認められません。内容を変更するならば、団体交渉において議論する必要があります。前任の川添信介・元学生担当理事が確約の引き継ぎを拒否したため、5年間の歳月を経て文言の調整・変更が必要である項目が項目9にあります。それらについての議論も、前項2で要求した通り、吉田寮自治会など当事者との団体交渉をもって行いましょう。

     なお、確約やその他の合意事項、継続協議中の内容、それらの議論の経過を正確に引き継ぐためには、これらの経緯について把握している前任者の出席もあればより望ましいと考えます。

    3、寮生・元寮生を被告とした建物明渡請求訴訟を取り下げること

     2019年4月26日、京大当局は吉田寮生20名を被告として、吉田寮現棟・寮食堂の明け渡しを求める訴訟を提起しました。さらに2020年3月31日には、25名の寮生・元寮生を被告として追加提訴しました。

     「吉田寮現棟の明け渡し訴訟に対する声明文」(2019年5月5日)においても抗議した通り、本訴訟は大学当局と学生との権力差を利用した恫喝的訴訟です。それだけではなく、大学当局は、吉田寮自治会からの幾度もの話し合いの要求、寮自治会が提示する現棟改修案を一切無視し続けてきました。とりわけ2019年2月20日に寮自治会は、現棟における居住の取りやめをも含む妥協案を提示し、話し合いの再開を求めましたが、大学当局は「大学の決定に従っていないから」という理由をもってこれを一蹴しました。

     この訴訟は、前大学当局執行部が繰り返し発言してきたような、「やむを得なかった」ものでは決してなく、多少でも当局側の歩み寄りがあれば、十分回避できたものです。それを敢えて提訴に踏み切ったことは、京都大学当局は、当事者との対話を軽視し、圧力によって異なる意見を封じこめようとする考えがあってのことと評価せざるを得ません。

     本件訴訟については、学内の教職員、学生団体、吉田寮食堂・厨房使用者、元寮生、元教員、元京都大学総長、地域住民など広く学内外から、京都大学当局に対して、取り下げを求める声が上がっています。今年7月に行われた京大総長選の最終候補者のうち一人も、本訴訟について「不幸なことに、京都大学における近年の『変化』を象徴する出来事」であり、「大学が学生を提訴しているという状態を一刻も早く解消し、あらためて当事者との対話を再開する必要があ」ると述べています(注3)。こうした明確な反対意見の表明が学内にすらある状況で、少数の役員会のみの判断で訴訟を継続することは、学内民主主義を骨抜きにし、京都大学に対する社会的信頼を失墜させるものです。

     吉田寮自治会は、新執行部がこれまでの方針を見直し、一刻も早く「大学が学生を訴えている」という異常な事態を撤回し、寮自治会との建設的な話し合いを再開することを要求します。

    (注3) 「自由の学風にふさわしい京大総長を求める会」ウェブサイト https://president-election.hatenablog.com/entry/2020/07/11/131441

    以上

    2020年10月1日
    吉田寮自治会

    【参考資料】2015年2月12日に杉万俊夫学生担当理事(当時)と締結した確約書