京都大学総長選候補者への公開質問状に対する回答結果

2026年5月25日、吉田寮自治会は2026年京都大学総長選の候補者6名の方へ、公開質問状を出しました(回答期限:6月4日)。

2026年6月4日時点で、2名の候補者から応答がありました。下記に回答結果を公開します。

まだ未回答の候補者からも回答があり次第、随時公開します。

【質問1】
 吉田寮に関する決定は従来、京都大学の執行部や担当部署と吉田寮に住む当事者の間での合意形成を経て行われてきました。2018年に行われた話し合いを最後に、両者の間での話し合いが行われない状況が続いていますが、私たち当事者としては対話による問題解決が望ましいと考えています。
 これについて、どのようにお考えでしょうか?

 基本的に学生と大学の関係は、相互の信頼に基づく対話によって構築されることが望ましいと考えています。吉田寮との関係についても10年ほど前までは、意見の相違はあれ、対話が行われてきました。その後、対話ではなく法的な訴訟によって対峙する関係になってしまったことは大変残念に思います。

 現在私は全学の意思決定に関わる立場になく、公式ウェブサイト等で公開されている以上の情報を有しているわけではありませんが、これまでのプロセスが十分な対話に基づいたものとは言えないとされても仕方がないと感じております。厳しい対立の中では対話が機能しないことへの警戒が大学側にあったのかもしれませんが、大学側が土地や施設の利用方針、その中での寮の位置付け方について十分な説明を尽くし、吉田寮側の当事者との対話を行う道は常に開かれているべきであったと考えます。和解を経た今だからこそ、改めて相互の信頼関係を再構築し、対話による解決の糸口を模索していく必要があると考えています。

【質問2】
 京都大学執行部は従来、副学長情報公開連絡会を通じて学内構成員である学生への情報共有と意見交換を行なってきました。2016年に開かれたのを最後に、副学長情報公開連絡会は廃止され、代替として学生意見箱が導入されましたが、学生意見箱は公開の場での逐次的なやり取りではなく、対話の場として十分に機能しているとは言えません。例えば、回答する側が回答対象の意見を恣意的に選別することも可能であり、また回答に対して再度意見を述べて議論を深めるのにも不向きであるといった問題があります。
 私たちとしては、副学長情報公開連絡会、もしくはそれに相当するものを再開することが望ましいと考えますが、どのようにお考えでしょうか?

 学生との対話の場を設けるということは、大学運営において極めて大事なことだと考えます。私は、平成22年(2010年)から平成26年(2014年)まで松本総長時代に総長室副室長、総長首席学事補佐を務め、本学の執行部に身を置いていました。この間、吉田寮とは意見の相違はありながらも、情報公開連絡会などの対話の場は維持されていました。学生は大学を構成する重要な一員であり、その声に耳を傾けることは大学の発展に不可欠です。情報公開連絡会、あるいはそれに類した、現代の学生のニーズに即した新しい形態の意見交換・情報公開の機会については、その復活や新設を前向きに検討すべき内容であると考えます。

【質問3】
 京都大学に通う学生の中には、様々な経済的困窮を抱えた人がいます。特に、近年の物価高により賃料や生活費が高騰し、学術研究活動に支障をきたす学生も実際に存在します。これまで、京都大学独自の授業料免除制度が運用されてきましたが、2026年度以降の入学者に対しては打ち切るという措置が、学生・教職員らの反対意見があったにもかかわらず取られました。
 こうした状況で、学生が安心して学術研究活動に専念できるように、京都大学としてなすことのできる学生支援の拡充について、どのようにお考えでしょうか?

 学生・大学院生は、留学生も含めて、大学の将来を担うかけがえのない存在です。京都大学が国際的な研究大学であり続けるためには、学生・大学院生が経済的な不安なく、学問や研究に集中できる環境を整えることが不可欠です。

 現在の物価高騰などの社会情勢を鑑みると、教育・研究環境の拡充には、授業料の問題だけでなく、奨学金、授業料免除、博士課程学生への生活支援、研究費支援、TA・RA制度の拡充、学生寮などによる住環境の整備、メンタルヘルス支援、留学生支援などを総合的にパッケージとして考える必要があります。また、制度変更を行う際にも、学生生活に急激な不利益が生じないよう、大学として責任ある移行措置を講じるべきです。

 現在、大学が積極的に進めようとしている全学的な学生総合支援の具体的な進捗や財政状況のすべてを詳細に把握しているわけではありませんが、今後これらを精査・検証したうえで、真に実効性のある具体的な生活・研究支援の拡充策を打ち出していきたいと考えています。

回答なし

回答なし

回答なし

回答なし
(吉田寮自治会宛てに、以下の通り返信をいただきました。
「貴会からの公開質問に関しては、回答を差し控えさせていただきます。なお、投票資格者となる教職員の方々には第一次総長候補者としての所信をお伝えしております。」)

回答なし