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  • 吉田寮 2025年春季入寮募集について / Regarding Yoshida Dormitory 2025 Spring Admission

    吉田寮 2025年春季入寮募集について / Regarding Yoshida Dormitory 2025 Spring Admission

    本年春も例年通り、吉田寮入寮募集を行います。
    2015年築の新棟のみの受け入れとなります。

    【面接日程】 
    前期:3月10日(月)~3月16日(日)
    後期:3月25日(火)〜3月26日(水)
       各日10時~13時、14時~17時

    【合格発表】
    前期:3月17日(月)
    後期:3月27日(木)

    入寮を希望する人は、募集要項を確認の上、入寮願いに必要事項を記入して、吉田寮にお越しください。

    【募集要項】

    https://drive.google.com/file/d/1Dv2KM3ieTGGlzO8WilwGeWb8Lc1kki3c/view?usp=drive_link

    【入寮願い】

    https://drive.google.com/file/d/1mqYRx-MtwTXfE9pEGjSjbpio6k_TBX-Y/view?usp=drive_link

    吉田寮自治会 入寮選考委員会
    ご連絡先:yoshidaryo.nyusen [at] gmail.com
    ※ [at] を @ に変換してください。


    We welcome new residents this spring!
    *accepts only in the New Building, built in 2015.

    Interview Schedule:
    3/10(Mon) ~ 3/16(Sun) , 3/25(Tue) ~ 3/26(Wed)
    10 a.m. ~1 p.m., 2 p.m. ~5 p.m., each day

    Result revealed:
    3/17/Mon , 3/27(Thu)

    If you want to enter the dormitory, please check the application guidelines, fill in the necessary information on the application form, and come to the Yoshida dormitory during the interview period.

    Application guideline:

    https://drive.google.com/file/d/1uQ3l3xLnI1NNFQZw-SF2ATJT35nG8PjG/view?usp=drive_link

    Application form:

    https://drive.google.com/file/d/1Xe3SszWPTkrv9qcJ04fZsN0CReqMioph/view?usp=drive_link

    Yoshida Dormitory Self-Government Association, Enrollment Committee
    E-mail:yoshidaryo.nyusen [at] gmail.com
    ※Replace [at] with @

  • 吉田寮の裁判の取り下げと話し合いの再開を求める全国学寮による要請書

    京都大学総長 湊 長博 殿

    京都大学学生担当理事 國府 寛司 殿

    吉田寮の裁判の取り下げと話し合いの再開を求める全国学寮による要請書

    2024年12月10日
    吉田寮自治会

    連名学寮:吉田寮自治会、熊野寮自治会、東北大学日就寮、一橋大学中和寮自治会、信州大学思誠寮、高知大学南溟寮、花陵会有志一同

    賛同:渓水寮生有志一同

    【要望】

    京都大学執行部は、吉田寮現棟・食堂明渡請求訴訟を撤回し、対話での解決を図ること。

    【趣旨文】 

       吉田寮は、1913年に開舎し、多くの学生に福利厚生と学びの機会を提供してきた学生寮です。また、寮生全員が構成する吉田寮自治会が入寮選考をはじめとする寮運営を行う自治寮でもあります。 従来、寮のあり方は吉田寮自治会と大学執行部とが話し合って決定されてきました。ところが現在京都大学執行部は、吉田寮に住む寮生・元寮生45名を被告として、「吉田寮現棟[1]・食堂[2]明渡訴訟」を起こしています。

     本訴訟には数多くの問題があります。「老朽化」を名目とした裁判にもかかわらず、原告の大学執行部が明け渡しを求める「食堂」は、2015年に全面的耐震補強工事を終えたばかりです。また、同じく2015年に竣工した、安全性に問題ないはずの「新棟」は、本訴訟の対象ではないものの、大学執行部による立ち退き命令の範疇に含まれています。これらに鑑みると、本裁判において、「老朽化」は建前に過ぎず、大学執行部の本音は、低廉な寄宿料の学生寮、そして自治空間の閉鎖だといえます。

     そもそも吉田寮自治会は、「現棟」の補修を求めて、数十年にわたって大学執行部と話し合いを続けてきました。その結果、2015年には、大学執行部は現棟の耐震補修に向けて話し合うことに合意し、書面で約束しました。しかし、こうした取り決めは、副学長が替わるや反故にされました。2015年に就任した川添信介元副学長は交渉を打ち切り、学生からの対話再開要求を拒みました。そして、大学執行部は、潤沢な資金と社会的権威を背景に、2019年4月に吉田寮生に対して吉田寮現棟・食堂明渡訴訟を起こしました。寮生は、公正とはほど遠い[3]裁判に時間と体力を奪われることとなり、学生の学業と生活は大いに阻害されました。

     2024年2月16日の第一審判決では、吉田寮自治会の主張の大部分が認められる結果となりましたが、大学当局は依然として対話の拒否を続けており、2月29日に吉田寮に対して控訴しました。京都大学が「対話を根幹とする自由の学風」を標榜する以上、大学当局は判決の結果を重く見て、寮生の暮らしを破壊する訴訟を直ちに取り下げるべきです。

     吉田寮は、金銭的支援を受けられないなどの、さまざまな悪条件を課せられた学生たちにとって、学ぶ権利を保障する受け皿として長年機能してきました。のみならず、学生たちが対話を通じて学びを得る場としても貴重な役割を果たしてきており、そのことは第一審判決でも認められました。そして、こうした福利厚生施設を必要とする現在および未来の学生のためにも、吉田寮は残される必要があります。

     また京大執行部の上記のような政策は、吉田寮だけの問題ではありません。実際、日本では、学生自治寮の廃寮化や管理強化が同時多発的に起こっており、東北大学有朋寮、金沢大学泉学寮などが相次いで廃寮化されてきました。その中で、吉田寮の存廃は多くの人々の注目を惹いています。吉田寮が万一廃寮化することとなれば、学内外に大きな影響が及び、全国の学生寮への管理強化・福利厚生縮減に繋がることは必定です。様々な大学・寮において福利厚生の縮小や、現場の当事者の意思・意向を無視したトップダウンの決定を加速させないためにも、自治寮、学生寮に対する弾圧を見過ごすことはできません。

      以上の理由から、京都大学執行部に対し、吉田寮への訴訟を取り下げ、対話を再開することを求めます。


    [1] 現棟・・・1913年完工。吉田寮は、「現棟」「食堂」「新棟」の三つから成る。

    [2] 食堂・・・1889年建造、1913年より現在の地に移築。2015年に耐震補強工事が完了した広大な多目的ホール。

    [3] 一般に、司法機関に紛争の解決を任せることは当然の権利とされています。しかし、当事者となる二者の間に多大な権力差が存在する場合、権力を有する立場にある者が司法に問題解決を委託することは時に暴力的な、不当な行いになり得ます。権力を有する者は裁判に潤沢なリソースを投入でき、法廷外においても弱い立場に置かれた者たちに有形無形の圧力をかけることができるため、結果として裁判そのものがある種格差の再生産装置として機能してしまうのです。その上、この場合は私たち学生側から話し合いの再開を求めています。学生との対話を拒み、裁判で決着を図ろうとする京都大学執行部の姿勢は、誠実とは言い難い振る舞いです。

  • 報道関係者の皆さまへ(2024年12月6日)シンポジウム「学費値上げ問題から考える 学ぶ権利と大学自治」開催のお知らせ

    報道関係者の皆さまへ(2024年12月6日)シンポジウム「学費値上げ問題から考える 学ぶ権利と大学自治」開催のお知らせ

    報道関係者の皆さまへ

    お世話になります。京都大学吉田寮自治会取材担当者です。

    さてこの度、京都大学構内にてシンポジウム「学費値上げ問題から考える 学ぶ権利と大学自治」を開催することとなりました。本年は吉田寮訴訟の第一審・判決や東京大学学費値上げ問題など、学ぶ権利に関わる諸問題が起こる一年となりました。そこで本会では、本学や東京大学の教員、そして東京大学にて学費値上げ反対の活動を主導された学生・院生の方々、さらに現在高等教育機関への爆撃が問題となっているパレスチナ・ガザ地区出身の本学研究者の方にご登壇いただき、学ぶ権利と大学自治についてお話しいただきます。

    本会の詳細は以下の通りでございます。本会につきましてご取材を希望される方は、下記自治会アドレスまでご一報いただければと存じます。よろしくお願い申し上げます。

  • 吉田寮現棟・寮食堂明渡請求訴訟にかかる現状について(2024年12月6日)

    吉田寮現棟・寮食堂明渡請求訴訟にかかる現状について(2024年12月6日)

     吉田寮現棟・寮食堂明渡請求訴訟の控訴審に関する現状についてお知らせします。

     2024年12月2日(月)、大阪高等裁判所にて訴訟の和解協議が行われました。現時点では、原告が裁判所からの提案を検討している段階です。和解協議は今後も引き続き行われます。

     原告の京都大学当局には、良識ある判断を期待します。

     今後については続報をお待ちください。

    2024年12月6日 吉田寮自治会

  • 2024年12月19日(木)吉田寮自治会主催シンポジウム開催のお知らせ

    2024年12月19日(木)吉田寮自治会主催シンポジウム開催のお知らせ

    吉田寮自治会からのお知らせです。

     12月19日(木)夜に、吉田寮自治会が主催するシンポジウム「学費値上げ問題から考える 学ぶ権利と大学自治」が開かれます。

     本年は吉田寮訴訟の第一審判決、東京大学の学費値上げ問題など、学ぶ権利と大学自治に関わる諸問題が表出した一年となりました。2024年の振り返りとして、様々な現場で活動する当事者の方々をお招きし、これら諸問題への理解を深める機会にしたいと考えます。是非ご参加ください!なお、夜の部終了後は吉田寮食堂にて交流会を開きます。 

    <当日資料はこちら>

    ====以下詳細です====

    ≪シンポジウム「学費値上げ問題から考える 学ぶ権利と大学自治」≫

    日時2024年12月19日(木)~(開場)18時30分 (開会)18時50分

    場所京都大学 共南01教室

    (吉田南構内 吉田南総合館 南棟 地下1階 マップ:https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r-ys 86番)

    形式:対面+Zoom配信

    (オンライン参加も可能です、但し下記申し込みフォームより要申込:〆切:12月17日(火)24時)

    登壇者(敬称略):

    • 伊勢田哲治(文学部 教授)
    • 駒込武(教育学部 教授)
    • 髙山佳奈子(法学部 教授)
    • ジョマーナ・ハリル (医学研究科)

    ~東京大学より~

    • 隠岐さや香(教育学部 教授)
    • ガリグ優悟(東京大学 文科III類2年、教養学部自治会長)
    • 東京大学文学部学生連絡会
    • 金澤伶(東京大学 教養学部4年、学費値上げ反対院内集会主催者)

    フライヤー:https://drive.google.com/file/d/13qYB9eQanw__MbPF4z01EPHfESq9dz85/view?usp=sharing 

    ※終了後、吉田寮食堂にて交流会を開催します。

    ※入場無料・カンパ制

    zoom申込者の方で、12月18日(水)21:00までに主催からのメールが送られて来ない場合は、送信の手違いなどが考えられますので、お手数ですが yoshidaryo.kohoshitsu@gmail.com まで連絡をください。

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    <配信視聴申し込みフォーム>

    https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdJ5PwAYOGYnTa_E88P19uSx4Z-OL7pFvBdWpe8xNG5rLLuOg/viewform?vc=0&c=0&w=1&flr=0

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    ※感染症対策について

    対面集会は、吉田寮自治会の公開イベント開催におけるガイドラインに準拠して開催します。参加する際は以下のガイドラインを一読ください。

    ○吉田寮での公開イベント開催における感染症対策ガイドライン | 京大吉田寮公式サイト

    ※ハラスメント対策グラウンド・ルールについて

    私たちは、「自治・自主管理」によって、この集会の場を作ります。

    たくさんの人たちが集会に参加するにあたって、呼びかけたいことがあります。

    まず、以下のことを「集会の原則」としたいです。

    • 差別など不当な暴力を行わないこと。
    • 問題が生じた時は、原則的に当事者間での話し合いによる解決を目指すこと。

    自分たちに関わることは、自分たちで話し合って決めて実行する。「自治」とはそういうものであると、私たちは考えます。

    そして、「自治」を続けるためには、自分たちの内部にある問題にも向き合い、自分の周辺で起こった問題に対しても当事者意識を持って関わることが不可欠だと考えます。

    大学当局に対して意見を表明することと同じくらい大切に、自分たちの場の作り方について考え、検証し、より良いものとするために取り組みたいと思います。

    誰かが不当な目に遭っているのを目撃したら、SOS を聞いたら、助け合う文化を作っていきたいと思います。

    意見の違いは表明しても構いません。批判は、より良い場を作っていくために重要です。

    しかし、表明した内容の中に、嘘や差別、偏見が含まれていても良いということではありません。

    「言動に対する批判」の程度を超えた、揶揄、貶め、差別などの不当な暴力は認めません。

    集会を、大学を、このような場として、みなさんと一緒に作っていきたいです。

  • 2024冬 京大教職員対象・吉田寮見学ツアー【第2弾】開催について

    2024冬 京大教職員対象・吉田寮見学ツアー【第2弾】開催について

    この度吉田寮において、京大の教職員の方々を対象とする見学ツアー【第2弾】を実施することとなりました。2024年10月に第一弾を開催しましたが、好評につき再実施いたします!

    両日とも、カレーを極めすぎてTVにも出演した寮生による本格スパイスカレーの炊き出しが振る舞われる予定でございます。

    申し込みフォームはこちら⇩

    https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfa0XDIEleHmQP-VKJWqX54AkbIAVYYChP8PedI841HfAigGA/viewform?embedded=true

    ~詳細~

    【日時】

    • 第1回 2024年12月12日(木) 18時半~
    • 第2回 2024年12月18日(水) 18時半~

    【参加】

    • 事前申込制(上記Googleフォームより)
    • 当日吉田寮受付集合

    【過去の参加者の声】

    • 寮の歴史を交えて丁寧に解説くださり、とても有意義な時間でした。ありがとうございました!(国際高等教育院・職員)
    • 知っていたつもりでしたが、改めてみなさんが生活しているところを見て重要性を再認識しました。(文学研究科・教員)
    • 案内もカレーもウイスキーもよかったです(高等教育院・教員)
    • It is an amazing place, and the tour was fun. The students living there are very interesting. (東南アジア地域研究研究所・教員)
    • 見学する機会などなかったため、非常によい経験となりました。(アフリカ地域研究資料センター・職員)
    • ずっと気になっていた施設だったので、今回このような機会に良い形で訪問させていただく事ができ大変有意義でした。それでも一番の動機になったのは実はカレーでした(笑)実際建物を見て説明していただく中で偶然個人的な経験・知識に腑に落ちるものがあり、思わぬ収穫もあって嬉しかったです。その上、やっぱりカレーは本当に美味しくとてもありがたい経験でした。過去を想うのではなく、今とこれからの学生の豊かな経験に十分に貢献?寄与?できる施設、環境だと感じました。一つ言わせていただくなら「建物を大切に使っている感」がもう少し感じられれば良かったです…が、あるがままの姿にしておきたい…という現状の姿かも知れません。いずれにしても温かい気持ちで見守っております。頑張ってください。(人間・環境学研究科・職員)
    • 住んでこられた学生の歴史が染みついた建物(現棟)を残したいと思いました。たしかに壁などはボロくて冬を過ごすのはとても厳しいかと思いましたが、修繕も寮生主導でおこなわれていて感銘を受けました。学年や学部、分野を越えて深く交流でき、生活を共にできる場所は現代(いま)はもうあまり残されていない希少な場所だと思います。フレンドリーで優秀な寮生の方々の親切なガイドや、美味しいカレーをありがとうございました。(アジア·アフリカ地域研究資料センター・職員)
    • 案内してくれた学生やカレーで歓談してくれた学生のコミュニケーション能力や社会状況把握力にはびっくりしました。私も学生時代は寮に住まわっていましたがそこには教育的な大きな効果があったのだろうと認識を新たにしたところです。(iPS細胞研究所・教員)
  • 吉田寮現棟・寮食堂明渡請求訴訟にかかる現状について(2024年11月6日)

    吉田寮現棟・寮食堂明渡請求訴訟にかかる現状について(2024年11月6日)

    吉田寮現棟・寮食堂明渡請求訴訟の控訴審に関する現状についてお知らせします。
    2024年10月15日(火)、大阪高等裁判所にて訴訟の進行協議が行われました。

    その場で裁判官より原告・被告双方に対して和解の提案がありました。現在、双方が裁判官の和解案を持ち帰り、対応について検討する段階にあります。


    今後の進行については続報をお待ちください。

  • 東京大学の学費値上げに抗議する声明

    東京大学の学費値上げに抗議する声明

    吉田寮自治会は2024年9月25日付で「東京大学の学費値上げに抗議する声明」を発出しました。

    東京大学の学費値上げに抗議する声明

    2024年9月25日
    吉田寮自治会

     9月24日、国立大学法人東京大学が来年度以降の学部入学者の学費値上げを決定したとの報道があった。[1]吉田寮自治会は以下の2点より、今回の東京大の決定に抗議し、その速やかな撤回を求める。

    1. 学費値上げが国立大学の意義に反し、教育の機会均等を妨げる施策であること

     そもそも国立大学の存在意義の一つに、「高等教育の機会均等の確保等について政策的に重要な役割を担う」[2](傍点引用者)というものがあるが、以下に述べるように、今回の学費の値上げは、この要請に明らかに背くものである。

     東京大は今回の判断に際して、世帯収入に応じた学費減免措置の拡充に言及している[3]。確かにそういった制度は最低限必要なものであるが、現に私たちは自治寮を運営する主体として、画一的な世帯収入の基準では到底測れない様々な事情を有する学生が多数いるということを、身をもって感じている。また、学費のベースを上げること自体が、大学入学の門戸を狭めるというメッセージ性をはらんでいる。

     ただでさえ、日本の国立大の学費は他国と比べても高い[4]。ましてや、日本は国として批准している社会権規約に基づき、学費無償化へと舵を切る義務を負っている[5]。そうした中で、東京大はその社会的影響力の大きさに鑑みると、むしろ先陣を切って学費値下げを進める、あるいは最低限、現在の授業料を維持することが求められるといえる。

     また、物価高騰などにより、大学運営のための資金が不足しているという事情は理解できるが、そのしわ寄せを、経済基盤が弱い学生に向かわせるべきではない。例えば、目下減らされ続けている運営費交付金を増額させるよう、学生をも巻き込んで関係各所に要求するなど、他の方策を取るべきである。

    2. 今回の学費値上げの決定が、学生の声を無視してなされていること

     東京大では、学費値上げ問題をめぐって、本年6月に学生と総長との対話の機会が設けられた。そこでは多くの学生が反対意見を述べ、東京大の藤井輝夫総長も、学生の意見を踏まえると発言している[6]。しかしながら、学生の意見が聞き入れられることは無く、9月10日に突如学費値上げ案が発表され[7]、24日には上述の報道がなされている。

     東京大教養学部自治会が9月に東大生に対して行ったアンケート調査では、8割の回答者が今回の学費値上げ判断に反対している[8]。また学生は今なお、総長との直接交渉を求めている[9]。東京大の執行部は、学内の主たる構成員であり、なおかつ学費問題の当事者である学生の要求に対し、真摯に応答するべきである。

     私たち吉田寮自治会は、以上2つの理由をもって、この度の東京大の学費値上げに対して抗議する。そして東京大執行部に対し、その即時撤回、及び教養学部自治会らが求めている交渉に応じることを、強く要求する。


    [1] 朝日新聞デジタル「東大、授業料値上げを正式決定 来年度入学生から学部で11万円増」(2024年9月24日, https://www.asahi.com/articles/ASS9S2T0LS9SUTIL00VM.html)

    [2] 文部科学省, 中央教育審議会「我が国の高等教育の将来像(答申)」(2015年1月28日, https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/attach/1335595.htm)

    [3] 東大新聞オンライン「【学費問題】東大、授業料値上げ案と学生支援拡充案発表 修士課程は4年後、博士課程は据え置き」(2024年9月10日, https://www.todaishimbun.org/gakuhiann_20240910/)

    [4] OECD, “Education at a Glance 2019 : OECD Indicators” (2019, https://www.oecd-ilibrary.org/sites/f8d7880d-en/1/2/4/5/index.html?itemId=/content/publication/f8d7880d-en&_csp_=b2d87f13821f45339443c7ca94aafe46&itemIGO=oecd&itemContentType=book)

    [5] 外務省「経済的,社会的及び文化的権利に関する国際規約(社会権規約)第13条2(b)及び(c)の規定に係る留保の撤回(国連への通告)について」(2012年9月, https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kiyaku/tuukoku_120911.html)

    [6] 東大新聞オンライン「【学費問題】総長対話、学生13人が発言 決定プロセスや使途の不透明性に関する質問相次ぐ」(2024年6月21日, https://www.todaishimbun.org/taiwa_20240621/)

    [7] 3と同じ

    [8] 東京大学教養学部学生自治会Xアカウント, 2024年9月18日のポストより(https://x.com/todaijichikai/status/1836311745251426306)

    [9] 東大新聞オンライン, 「【学費問題】授業料値上げ案に自治会と「緊急アクション」が反対声明発表」(2024年9月21日, https://www.todaishimbun.org/gakuhihantai_20240921/)


  • 「『吉田寮自治会』名義の入寮募集について」に対する抗議声明

    「『吉田寮自治会』名義の入寮募集について」に対する抗議声明

    京都大学
    学生担当理事・副学長
    國府 寛司 殿

    吉田寮自治会
    2024年9月16日

    「『吉田寮自治会』名義の入寮募集について」に対する抗議声明

     京都大学学生担当理事・副学長國府寛司氏は2024年8月29日、京都大学公式HP上において「『吉田寮自治会』名義の入寮募集について」[1]なる文書(以下、当該文書)を発出した。当該文書は複数の誤解を招く表現・誤謬を含むため、吉田寮自治会はこの文書について撤回を求めるとともに、京都大学当局に対して強く抗議する。

    (「基本方針」について)

     当該文書において國府理事は、「吉田寮生の安全確保についての基本方針」(以下、「基本方針」)に吉田寮自治会が従わないことを以て非難しているが、これがそもそも見当違いである。「基本方針」は、大学当局と吉田寮自治会が積み重ねてきた合意文書である確約書において、「吉田寮の運営について一方的な決定を行わず、吉田寮自治会と話し合い、合意の上決定する」と定められていることに反するものであり、無効なものであると吉田寮自治会は指摘し続けてきた。つまり、「基本方針」で求める寮生の退去は、正当性のない大学当局の一方的な主張に過ぎないのであり、それに従わないことを以て吉田寮自治会を非難するのは、単なる誹謗中傷である。

     その上、吉田寮自治会は、現棟の老朽化対策のための一時的な退去を含めた包括的かつ建設的な提案を大学当局に対して行った[2]。こうした提案をも却下して訴訟を起こし、現棟の老朽化対策すなわち寮生の「安全確保」を遅延させているのは、大学当局の方である。こうした点を捨象した当該文書は、吉田寮についての誤った情報を流布する印象操作と言わざるを得ない。

    (入寮募集について)

     吉田寮自治会が行う入寮募集は、2015年に大学当局と吉田寮自治会において結ばれた確約に基づいて実施している。この確約とは大学当局と吉田寮自治会との間で交わされた合意文書のことであり、入退寮選考権が吉田寮自治会に帰属することについての合意は1971年に浅井学生部長(当時)と交わされた確約以来引き継がれ続けてきた。最新の確約の内容を改訂する新たな確約が結ばれていない以上、この合意は今も有効であり、したがって吉田寮自治会の行う入寮募集は京都大学当局との合意に基づく正当なものである。当該文書はこの事実を無視し、あたかも吉田寮自治会が根拠なく入寮募集を行っているかのような表現を行っているが、これは事実に即していない。

     また、吉田寮自治会の行う入寮募集について「無責任」と形容するにあたり、もし仮に入寮に社会的・物理的危険が存在し得るということを指しているのであれば、これは不当であるだけでなく悪質かつ不誠実な言及である。訴訟により学生の住環境を脅かし、また大学当局と寮自治会との間で結ばれた確約によって定められた「吉田寮の補修」を行わず補修サボタージュによって吉田寮現棟の老朽化を促しているのは大学当局であるにも関わらず、吉田寮自治会に責任転嫁することは、それこそ「到底容認できない」ことである。

    (訴訟について)

     2019年、大学当局は吉田寮を構成する建築物の一部を対象として明渡請求訴訟を提起しており、現在裁判が進行中である。この訴訟に関しては、吉田寮の運営について一方的な決定を行わないとした確約に反しており容認できず、吉田寮自治会は一貫して訴訟の取り下げを求めている。

     さて、現在吉田寮に居住している吉田寮自治会構成員について、進行中の訴訟における債務者[3]は吉田寮現棟への居住を裁判所により確認された者であり、その現棟居住を妨げる法的な制限は現状存在しない。にも関わらず、上述した文書のような形で寮自治会構成員の行いについて「不法」であると表現することは事実に即しておらず、また多大な誤解を生じさせるという点からやはり悪質かつ不誠実である。

     また、吉田寮自治会は2024年秋期入寮募集を行う旨を公式HP上[4]にて発表しているが、2019年春期以降の入寮募集は上記訴訟とは関わりのない吉田寮西寮(2015年竣工)に限って実施すると公表している。國府理事が何をもって「不法」と断定しているのかは不明だが、少なくとも吉田寮現棟・食堂明渡請求訴訟の対象となっていない吉田寮西寮への居住・新規入寮が「不法」であると表現される根拠は存在しないはずである。西寮の存在を隠蔽し、吉田寮自治会への事実無根の偏見を助長するこのような文書は再三述べているように悪質かつ不誠実なものである。

    (入寮募集の責任について)

     以上に鑑み、当該文書は、「不法」というワードによって、吉田寮への入寮を考える者に対して危機感を煽り、入寮への道を閉ざすことが目的であると推察される。一般に学生寮が学生の福利厚生施設であることは言うまでもないが、その福利厚生を享受できる学生数をこのような形で大学当局自らが減じている事態を、吉田寮自治会は深く憂慮している。大学当局が現棟の具体的な老朽化対策を含めた将来的なプランを示さないまま無責任にも寮生を退去させようとする中、吉田寮自治会には福利厚生施設維持の観点から入寮募集を継続し、未来の学生に対しても福利厚生施設の門戸を開く責任がある。

    (最後に) 

      吉田寮自治会は当該文書の撤回を求めるとともに、このような形での寮運営の妨害を止めるよう抗議する。大学当局が第一に行うべきことは確約に基づいた寮自治会との交渉の再開であり、合意形成を経ずにこのような文書を発出することのないよう再度要請する。


    [1] https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news/2024-08-29-1

    [2] 2019年2月20日「吉田寮の未来のための私たちの提案」https://www.yoshidaryo.org/archives/seimei/495/

    [3] 2019年1月・3月に京都地裁により執行された占有移転禁止仮処分による。

    [4] https://www.yoshidaryo.org/


  • 2024年4月9日発出 山極壽一氏・川添信介氏宛公開質問状の無回答について

    2024年4月9日発出 山極壽一氏・川添信介氏宛公開質問状の無回答について

    2024年4月9日に、吉田寮自治会は山極壽一前総長および川添信介・元学生担当理事に対する公開質問状を発出しました。

    これについて、2024年5月31日を回答期限としましたが、現在に至るまで一切の回答がありませんでした

    従来取り交わしてきた約束を反故にし、寮生を対象とした不当な明渡請求訴訟を断行した責任者として、当事者からの問いかけに一切の応答・釈明を拒む姿勢は到底容認できません。吉田寮自治会は、京都大学に対し、訴訟を取り下げ、話し合いを再開することを、あらためて強く求めます。